去る5月3~5日、さいたまスーパーアリーナにてVIVA LA ROCKというフェスが開催された。
筆者はこのVIVA LA ROCKの初日と3日目に参加してきたのだが、このフェス、ライヴそのもの以外にも楽しむための工夫がたくさんされていた。ライヴについてはFALSH REPORTをはじめ様々なライターが執筆しているのでここでは言及しないが、今回はライヴ以外でのVIVA LA ROCKの魅力を伝えていきたいと思う。
■無銭で楽しめる!VIVA LA GARDEN
さいたまスーパーアリーナに行ったことがある人なら分かると思うが、建物の前には「けやきひろば」という公園のようなスペースがある。ここでは、ジャズイベントやストリートパフォーマンスなどが行われることがあるが、フェス期間中はVIVA LA GARDENとして、様々なフェス飯を販売したりフットサルが行われたりしていた。
このエリアの最大の特徴は、入場が無料だったということだ。チケットを持っていなくても美味しいご飯を楽しむことができた他、エリア内に設置されたGARDEN STAGEでのライヴを観ることもできたのである。
実際、GARDENではフェスのリストバンドをつけていない親子連れなどの姿も目立った。おそらく、近くに住んでいる人が遊びに来たのだと思う。活気あふれる空間が、フェスのお祭り感をさらに増しているように感じた。
■新たな音楽と出会う「オトミセ」
VIVA LA ROCKならではの企画の一つが、「オトミセ」。これは、同人音楽を配布・販売・展示するマーケットのようなものだ。
全国各地から様々な出展者が集まっていた。コンピレーション・アルバムを無料配布するバンドマン、ヘッドフォンを使って独自の立体音響を体感できるブース、音楽にちなんだ服やアクセサリーを販売するサークル、などなど。
音楽に関することなら何でもアリ、というと非常にハードルが低く聞こえるが、どの団体も非常に気合が入っていた。
通りかかるだけで「ちょっと試聴していきませんか!」「こんな音源ありますよ!無料配布ですよ!」と多数のサークルから声がかかる。まるで本当の市場のようだった。
昨年の「オトミセ」はブース前に集まる人も少なく、あまり盛り上がっていない印象を受けた。しかし今年は観客の動線が改善されたのか、多くの人たちが気になったブースの前で立ち止まり、出展者と楽しそうに話をする姿が目立った。
それでも、ホームページ上で募集していた「各日100組」という上限にはまだまだ達していなかったので、来年はもっと盛り上がることを期待している。
■「ワッショイエリア」「うっとりエリア」といったエリア分け
VIVA LA ROCKのメインステージとなったSTAR STAGEは、いくつかの鑑賞エリアに名前がつけられている。その名も「ワッショイエリア」「リラックスエリア」そして「うっとりエリア」だ。
「ワッショイエリア」は座席に座りながらもライヴを思いっきり楽しむエリア。「リラックスエリア」は同じ座席のあるエリアでも、ちょっと疲れた時にのんびりとライヴを楽しむエリアと、住み分けがきっちりとされている。
また、今年から新設された「うっとりエリア」は、かなり前の方でライヴを見られるがモッシュはせずにゆっくりとライヴを見たい人向けのエリアだ。
このエリア分けは、オーディエンスの過ごしやすさに大きく貢献していたように思う。長時間にわたるフェスでは、フロントエリアで思いっきり盛り上がりたい時もあれば、じっくり音楽を堪能したいという時もある。
それぞれのスタンスでライヴを楽しめば良いとはいえ、周囲に同じようなスタンスの人が集まっていると居心地の良さは増す。特に、前方でのんびりライヴを楽しめる「うっとりエリア」は画期的だと感じた。
今年は全く同じ日程で、幕張でJAPAN JAM BEACHが開催されたということもあり、どちらに行こうか迷った人も多かったのではないだろうか。
VIVA LA ROCKは、来年は5月28日(土)・29日(日)に開催されることが決まっている。オーガナイザーの鹿野淳氏がステージ上で明言していたように、この日程は「新木場とも幕張ともかぶらない」。
METROCKともJAPAN JAMともかぶらないよう、すでに調整されているというのである。
どのフェスに行こうか悩む時間も楽しいが、どうせなら全部行けた方が楽しいに決まっている(お金と時間の許す限り、ではあるが)。来年はより盛り上がるフェスになることを、今から期待して止まない。
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